2011年08月08日

ある電話 〜山村の人手不足〜

2010.7.20 お嫁さんの亮子君がある電話で悪戦苦闘をしていました。息子の和弥は代わろうとしませんし、受け答えの論旨が支離滅裂になり始める、見かねて電話を代わって驚いた、中国新聞の女性記者さんの取材電話だったのです。

時はテレビの放送がアナログからデジタルに変換される期日まで後一年と迫って、政府もマスコミも懸命に報道合戦を繰り返している最中。
ところが我が見浦家では、先日小板地区で決定した共同デジタル組合に参加しないことに決定したのです。
理由は一つ、10年先の小板では、維持管理していく青壮年(男女を合わせて)2−3人しか想定できないからです。それも不慮の出来事は全くないとの前提です。
それなら地域のニュースは入らなくても個々で対応できる衛星放送の電波を利用してこの問題をクリアしよう、それが私たちの答えなのです。

この結論を導き出した理由が外部の人には理解ができない。国も県も町も財政が逼迫しているというのに、膨大な補助金を出して個人の負担は35000円で抑えるというのに、まだ不足があるのですか?と。もともとアナログの時代から小板は難視聴地帯、正規に受信料を払っているのは見浦家だけ?そんなところに都会並みの映像が見られるのは棚ボタではないのか?

それで本当の理由はなんですか?それが取材の目的でした。
記者さんは30代、お若い彼女にはこの中国山地で起きている深刻な過疎、いや過疎を通り越して消滅の危機にある現状は理解できない。最も地元の人たちも理解したくない、認めたくない。

そんな小さな集落でも存続している間は、色々な公的が義務があるのです。それを列記しましょう。

1.行政との連絡・対応の自治会長
2.たとえ小さいとは言え集落の財政を支える共有財産の管理、財団法人小板振興会の役員
3.小板は一部の家庭を除いて生活用水が不足していました。その対策として40年前に建設した小板簡易水道組合の管理運営業務
4.少ないとはいえ子供たちがいる。しかも20キロのバス通学。学校対策にPTAの役員も必要。
5.お葬式の手伝いなどをする、小板同行(どうぎょう)の運営
6.氏神さんである、河内神社の管理責任の総代さん
 等等、、、

もちろん、人手不足が深刻な現在、男性だけが担う必要はありません。男女同権の現在、女性に期待するところ大ですが、田舎は古いところ、駆け引きや人を動かす所はまだ男性が必要なのです。
今度の共同視聴組合も4、5年は順調に動くと思いますが、10年もすれば様々な問題が発生するでしょう。これまで問題が発生するたびに貧乏くじを引かされてきた見浦家としては、今回は遠慮させていただく、これがこの問題に対する姿勢なのです。

いま、日本中で発生している、過疎、高齢化、その最先端の集落の消滅。
それにささやかな警鐘を鳴らしていると思っていますが、間に合うように人の心に届くことができるのか、せめて大海の一石になればと思っているのです。

2011.5.17 見浦哲弥
posted by tetsu at 18:45| Comment(0) | 地域社会を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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